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野菜の価格見通し(11月)から見る仕入れ原価と現場の工夫

市場のニュースを見ていると、季節の変わり目における現場の苦労が浮き彫りになります。

農林水産省が公表した11月の野菜価格見通しによると、だいこんやキャベツの価格は平年を上回って推移する見込みです。仕入れ原価への影響が懸念される一方で、北海道産が中心のたまねぎや、埼玉県・愛媛県産が中心のさといもは平年を下回る見込みとなっています。

高値の食材と安値の食材が入り交じる中で、現場はどのように対応しているのでしょうか。


高値と安値が混在する仕入れ原価のリアル

キャベツやだいこんのように、毎日の料理に欠かせない野菜が高値を維持すると、飲食店としては仕入れ原価のコントロールが一気に難しくなります。

しかし、発表された見通しを細かく見ると、すべての野菜が値上がりしているわけではありません。たまねぎやさとりもは生育が順調で平年を下回り、トマトやばれいしょなどは平年並み(平年比90%〜110%)の安定した価格で推移すると予測されています。また、ピーマンなどは11月前半こそ高めですが、後半には平年並みに戻る見通しです。

高騰している品目をどのように抑え、安定している食材や安値の食材をいかにメニューへ取り入れるか。
現場の料理人や店主たちは、日々そうした判断を迫られているのではないかと感じています。


卸・流通の現場でも起きている確認の連鎖

仕入れ価格や出荷量が動く時期に、負担が増えるのは飲食店だけではありません。
野菜を届ける卸業者の現場でも、目に見えない負担が積み重なっています。

価格や仕入れ先が変動する時期は、注文内容の確認作業が増加します。
LINE、FAX、電話、メールと、店ごとに異なる方法で届く注文文を、担当者がひとつずつ目で確認し、社内システムへ打ち直す作業が毎朝発生します。

「いつものキャベツ」や「だいこん1本」といった曖昧な表現を、担当者が記憶を頼りに商品コードへ置き換える。
仕入れ価格の変動期は、こうした手入力や確認作業がさらに増え、卸の現場を圧迫しているのではないかと観察しています。


精神論ではなく、構造として柔軟になるために

高い食材があれば、安い食材もある。
その事実を早めに把握し、メニューや仕入れの計画を柔軟に組み替えることができれば、原価の急変動を和らげることができるかもしれません。

同時に、飲食店と卸業者の間にある受発注のやり取りも、個人の記憶や手作業だけに頼るのではなく、少しずつ整理していく兆しが見えてきています。

注文の手打ち直しや曖昧なやり取りを減らし、お互いが本来の業務に集中できる環境をつくること。
それは、食材の価格が高騰したとしても揺らがない、強い現場をつくる第一歩になるのではないかと考えています。

価格の波を乗り越えるために、今、現場でできる小さな変化とは何でしょうか。

#野菜の価格見通し#農林水産省#仕入れ原価#飲食店#卸業者

出典

KURUマート 代表
KURUマート 代表
飲食店15年 → 卸・流通の現場へ

飲食店として15年以上現場に立ち、その後は卸・流通の内側にも入りました。どちらの立場も見てきたからこそ気づいたことを、ここに書きとめています。

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