KURU

なぜ仕入れ価格は、店によって違うのか

同じ商品なのに、
店によって仕入れ値が違う。

飲食店をやっていれば、
一度は聞いたことがある話だと思います。

「あそこはもっと安く入れてるらしい」

事実、違います。


「たくさん買うから安い」だけではない

理由としてまず挙がるのは、数量です。

たくさん買う店は安い。
これは間違っていません。

ただ、現場を見ていると、
それだけでは説明がつかない差もあります。

月の仕入れ額がほとんど同じ二店で、
価格が違うことがあります。

差がどこから来ているのか。


業者側から見ると、店ごとにコストが違う

卸の立場に立つと、見え方が変わります。

同じ商品を同じ数だけ売っても、
店によってかかる手間がまったく違うのです。

たとえば、

  • 注文がLINEで来る店と、電話で来る店
  • 前日までに決まる店と、当日の朝に変わる店
  • 支払いが期日通りの店と、毎月遅れる店
  • 数量の間違いが起きない店と、毎回確認が必要な店

このすべてが、人の時間です。

そして人の時間は、そのままコストです。


手間のかかる店は、その分だけ価格に乗る

卸の利益率は、もともと厚くありません。

その中で、

・確認の電話を一本かける
・伝票を作り直す
・請求のあとに催促する

これが月に何度も発生すれば、
その店から得られる利益は簡単に消えます。

だから、価格で調整されます。

明示的に「あなたは手間だから高い」とは言いません。

でも、結果としてそうなります。


交渉の前に、できることがある

価格を下げてほしいと言うとき、
多くの場合は数量の話になります。

でも、

  • 注文の形式を揃える
  • 締め切りを守る
  • 支払いを遅らせない

これだけで、業者側のコストは実際に下がります。

下がったコストは、交渉できる余地になります。

順番として、こちらのほうが先ではないかと思うのです。


安いか高いかではなく、なぜその価格なのか

仕入れ価格は、
交渉力だけで決まっているわけではありません。

その店と取引するのに、
どれだけの人手がかかっているか。

その積み重ねが、価格に出ています。


「あそこは安いらしい」

そう聞いたとき、

どうすれば安くなるかを考える前に、
なぜ違うのかを見てみると、

別のものが見えてくるかもしれません。

#仕入れ価格#食材卸#取引条件#価格交渉#食品流通#原価管理#飲食店経営
KURUマート 代表
KURUマート 代表
飲食店15年 → 卸・流通の現場へ

飲食店として15年以上現場に立ち、その後は卸・流通の内側にも入りました。どちらの立場も見てきたからこそ気づいたことを、ここに書きとめています。

所在地
〒162-0813 東京都新宿区東五軒町2-16 DeLCCS神楽坂 1F
電話
03-4400-9771
メール
contact@kurubehind.com